1774年、ゲーテ25歳の時の作品。
ゲーテ自身の
絶望的な恋の体験をもとにした、
書簡体小説。
婚約者のいる美しい女性ロッテに
激しい恋心を抱いたウェルテルは、
一時は
叶うことのない恋心を
諦めようと
ロッテから遠ざかる。
けれど
視野が狭く
思い込みの激しい彼は、
新しい土地でも
上手くいかずに、
ロッテ恋しさに
元の土地に戻ってきてしまい、
破滅への階段を
自ら登っていく。
第2部までの
ウェルテルの書簡のみを
読んでいるときには、
「ロッテも自分に好意を抱いている」
とか言っちゃって、
思い込み強いわ〜と
思っていたけれど、
後に
ロッテもウェルテルのことを
親しく思っていたと知り、
何とも複雑な
気持ちになってしまった。
けれど
ロッテや夫のアルベルトが、
ウェルテルのことを
上手く諌められたとしても、
ここまで思い込みが激しくて
激情型かつ繊細だと、
いずれ同じことを
繰り返してしまっただろう。
ウェルテルのロッテを
思慕する様は
結構露骨。
彼女の兄妹を手懐けたり、
ロッテが触れたものに
接吻しまくったり、
後者はちょっとキモい。
若いってことか。
詩情的な表現が美しく、
想像以上に面白かった。
(悲劇だけど)
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