ぽかぽかな日々

ミステリーと恋愛小説が大好きな、雑読系主婦の読書日記です。

群ようこ

贅沢貧乏のマリア 群ようこ

FullSizeRender


森鴎外の長女であり作家の
森茉莉について書かれた人物エッセイ。

群さん自身のエッセイから自然な流れで、
茉莉の話へと移っていく。
作中に「贅沢貧乏の茉莉は憧れの人であった。」
とあるように、
全編を通して森茉莉への愛で溢れている。

けれど
茉莉の全てを肯定するわけではなく、
合わないと思うところは
はっきりとそう書いているところは、
群さんらしい。



以前読んだ






こちらの作品に書かれている
エピソードも出てくるので、
合わせて読んでみると
森茉莉だけではなく
鴎外の子どもたちに対して
興味を覚えるのではないかと思う。

茉莉は自身のエッセイで
自分の部屋を非常に美化して
紹介していたが、
現実は、やはり汚部屋暮らしで
脚元のゴミが土化し、
椅子がガッチリと根をおろしていたらしい。
そのような部屋を茉莉は大好きだったのか。
不思議に思うけれど
彼女にとっては汚部屋だなんてこと、
大した問題ではなかったのかも知れない。

晩年、一人暮らしは寂しいと周囲に言いつつも
自らの生活スタイルを貫き通した森茉莉。
彼女の作品をまた読みたくなった。







にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ
にほんブログ村


読書日記ランキング

これで暮らす 群ようこ

FullSizeRender


群ようこさんが普段の暮らしのなかで、
使っているものや
こだわりについて書かれたエッセイ。


「若い人に比べて残りの時間は明らかに少ないのに、
時間がかかることが好きなんて不思議だ。」

作中このように述べている群さんだが、
自分がいかに快適に過ごすことが出来るかを
非常に重視している
羨ましいばかりの暮らしぶりを
読むことが出来た。


私も群さんの様なこだわりはないが、
群さんのように
一時期は遠ざかっていた鉛筆を
現在は愛用しているし、
(子ども達が小学生の頃に
買い置きしていた鉛筆が大量に残っていて
勿体ないから使い始めただけ)
ご飯は鍋で炊いている。
(ガスコンロが自動で炊いてくれるけど・・・)
私は面倒なことが嫌いだけれど、
ちょっとしたことで
なんだか丁寧に暮らしているような気がして
心地がよいことを
本書を読んで改めて気付かされた。

高価なものは買えないけれど、
自分に合った
快適な暮らしを
私もしていきたい。














にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ
にほんブログ村


読書日記ランキング

しない。 群ようこ

しない。 [ 群 ようこ ]
しない。 [ 群 ようこ ]



群ようこさんのエッセイは、
軽快な語り口と
恐らく、かなりさっぱりとされているであろう性格が垣間見れて
読んでいて、とても清々しい気持ちになるものが多いです。
今回の「しない。」も同様で、
読んでいて「わかる~」「あ~群さん怒っているな。」
なんて
ちょっぴりクスクスしながら
あっという間に読了してしまいました。


「しない。」では
群さんが「やめたこと」を中心に書かれていますが、
そもそも携帯電話を持っていなかったりだとか、
いくらお得でも煩わしさのほうが勝って、
ポイントカードを持たないようにしていることなど
私の価値観を根底から覆すような驚きのことから、
通販を利用する際の宅配業者の対応に
怒り、通販利用を必要最低限に抑えたら、
段ボールの処理など煩わしい作業が減り
芋づる式に楽になった話などのように、
自分に負担のかからない様に工夫されている様子が
とても面白かったです。

16項目の「しない。」ことが書かれていますが、
個人的には
「SNS」と「必要のない付き合い」は
日頃から私も思っていたことそのもので、
かなり共感をしました。
特に
「必要のない付き合い」は、
是非人間関係に悩んでいらっしゃる方が読んだら
少し心の霧が晴れるのではないかなと思いました。




群さんの様な自立をした
他人の目を気にしない生き方は
私にはなかなか難しいけれど、
思考は脳の癖だと思うので、
少しずつ癖を変えていけるように頑張りたい。
自分の人生は自分自身のものなので、
他人に惑わされずに
すっきりした思考で生きていきたいと思いました。


私も人生を楽に生きていかれるように、
歳をかさねていく自分の負担を減らしていくために、
「しない。」ことを探していきたいこう♪



にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村

書評・レビューランキング




婚約迷走中 群ようこ

パンとスープとネコ日和の第4弾です!






このシリーズをご存知の方は、
タイトルから、もうお分かりかと思いますが
しまちゃんとシオちゃんのことが中心の
ストーリーです。


今回は特に大きな展開もなく、
ゆったりとした気持ちで読み続けられました。

この作品を読んでいて思うことは、
もうとにかく猫ちゃんが可愛いの♡
アキコさんが飼っている愛猫の「たい」と「ろん」
甘えんぼさんで食いしん坊でいたずらで
本当にかわいい♪
アキコさんの
たいとろんへの接し方が
まるで小さい子どもを相手にしているようで、
微笑ましかったです。
私は猫を飼っていないので分かりませんが、
きっと猫を飼っている愛猫家の方々は
「そうそう!わかる!」
ってなるんではないかな。
作者の群ようこさんは
猫が大好きなのでしょうね。
今回のお話の中には、
アキコさんが以前飼っていた愛猫「たろちゃん」のことを
思い出して涙する場面がなくってほっとしました。
「たい」と「ろん」2匹の
わんぱくきょうだいのお世話をしていたら、
そんな暇はないのかな?
きっと2匹がアキコさんの心の隙間をそっと
埋めてくれたのでしょうね。
アキコさんが前を向いてくれたような気がして
嬉しい気持ちになりました。



肝心のしまちゃんとシオちゃん
2人の仲は進展するのかな?
本作のタイトルからだと不穏な雰囲気が
漂っていますよね(笑)

私は心優しいシオちゃんが大好きなので、
早くしまちゃんと幸せになって欲しいな。

しまちゃんも、
ずっと体育会の世界で生きてきて
真面目で礼儀正しくて、大好きなんだけど、
もっとシオちゃんに優しくしてあげて~
と、いつも思ってしまします。
まずシオちゃんのことを「ヤツ」
と呼ぶのはやめようよ。
恋人同士なんだから(笑)
きっと、しまちゃんの照れ隠しなんだろうけれど。



のんびり、ほんわかしたお話です。
美味しいパンとスープを飲みながら
ゆったりした気持ちで楽しめますよ♪





にほんブログ村 本ブログへ
書評・レビューランキング
にほんブログ村

プロフィール
kokemomoです。 思春期の子供2人、子育て中。 小説、エッセイ、実用書、コミック、どれも大好きですが、暴力的なシーンの多い話はちょっと苦手です。。。
記事検索
  • ライブドアブログ