深夜の伯爵邸を襲った怪事件。
秘書が刺殺され、
秘密裏に絵画が盗まれていた。
逃亡中に、
伯爵邸に住んでいた
レイモンド嬢により
重傷を負わされたはずの
ルパンは、
忽然と姿を消した。
そして
ルパンの手下により、
レイモンド嬢が誘拐される。
残された暗号の謎と、
レイモンド嬢とルパンの行方を追う
高校生探偵イジドールに、
ルパンの魔の手が伸びる・・・
初めてのルパン。
とても面白かった。
冒頭でさっそく殺人事件が起き、
『ルパンは人殺しはしないのでは?』
と、不審に思ったけれど
あっけなく謎は解ける。
物語中盤から、
冒険小説に変化していく様が
素晴らしくて、
ワクワクしながら
あっという間に
読了してしまった。
作中、
追われる側のルパンと
追う側のイジドールが
親しくする様が、
非常に呑気だ。
ルパンに脅されて
『おとうさん、おとうさん』と、
イジドールが泣き出し
(彼は高校生)、
ルパンが可哀想に思ったり
(自分が脅した)、
ルパンの変装に騙された直後に
彼に車で
パリまで送ってもらったり。
『どうなってるの?』
と、ちょっと笑ってしまうくらい
二人が馴染んでいて、
心地よかった。
ラストは突然の悲劇が
ルパンを襲う。
いやいや
ホームズの描き方、
酷すぎるだろう。
ラストで
完全にルパンに
心を鷲掴みにされてしまった。
次の作品も楽しみだ。
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