大河ドラマ『光る君へ』を
より楽しむため、
長期積読本だった本書を
ようやく手に取った。
恐らく
『光る君へ』を観る前に
読んでいたら、
人物相関図が分からずに
四苦八苦しただろう。
基礎知識がある今、
読んで本当に良かった。
清少納言がいかにして
中宮定子に仕えることになったのか。
そして
清少納言が忠誠を貫き通した
中宮定子が、
どれほど
素晴らしい人物であったのか。
この世の栄華を
手にしていた
中関白家が、
道隆が亡くなった後に
藤原家内での
激しい勢力争いに
巻き込まれ、
没落していく様子。
全てが
『枕草子』の作者・清少納言の
視点から描かれている。
本作で描かれている
清少納言は、
偉大な歌人である父や
自身の容姿に対して
劣等感を抱いているという、
繊細な一面を持っている。
そんな清少納言に、
自信と輝きを与えてくれたのが
最愛の中宮定子だった。
中宮定子から
貰った紙に
何を書こうか、
長い月日悩み続けた
清少納言が、
『枕草子』を書くことになった
きっかけが、
あまりにも
悲しく切ないことに
驚いた。
華々しい
藤原道長の影に
ひっそりと隠れた印象の
中関白家の栄華と没落。
そして
中宮定子の最期までが
詳しく描かれた、
素晴らしい作品だった。
大河では、
これから登場する
中宮定子の兄弟と、
道長との攻防が
どの様に描かれていくのか、
楽しみだなぁ。
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